一昨日の春分の日は、とても強い寒の戻りがあり、またガーデン作業が滞りました。
この時期は致し方ないところで、これも自然に逆らわず、流れに任せることが得策でしょう。
春の苗を少し植えていたのでそれが少し心配ですが・・・。
そんな中、昨日は母の手術の付き添いで兵庫県の姫路に帰省し、赤十字病院へ行ってまいりました。
8時間の手術でありましたが、お陰様で無事終わりました。
これからは2週間ほど入院し、退院後はまた悪くならないよう、いろいろな面で生活を改善、体調に気をつけながら生活をしていくこととなります。
母も、今まで五人の子どもを育て、商売もし、夜も働くなど、体を酷使しストレスも抱えながら生きてきた人でしたので、このような長年の生活環境が食生活、ストレスが今回の病気を作り上げてしまったことと思います。
これからは、生活習慣を整え、ストレスを感じないような環境づくりをすることが、治療、リハビリとなっていくことと思います。
目次
ストレスは万病のもと
ストレスが体に悪いということは誰もがよく知っていることでしょう。
ですが、一般の方は、具体的にストレスがどう体に影響するかはなかなか知ることがないと思います。
しかしストレスを知れば知るほど病気と深い関係があることと興味が湧いてきます。
私は、病気にならない体づくりをする上で、「ストレス」を理解しておくことがとても大事だと思います。
まずストレスは、私たちの心や気持ちに刺激を与えてきます。
適度なストレス(よいストレス)は私たちのモチベーション向上に繋がることもあるので、少しはストレスがあった方がいいと言われています。(人生においてのスパイスとも言われます)
ですが、過度なストレス(悪いストレス)は、心に負担となる刺激を与えてしまうことになります。
そのストレスを受けた時に、脳が「自分の対処能力を超えているストレスだ」と判断すると、それを神経や血液(ホルモン分泌)を介して、心と身体のさまざまなところに「ストレス反応」として示してきます。
血圧、心拍数、頭痛、動悸、めまい、免疫低下、気分障害、皮膚疾患などそのほかにもあります。
ストレス反応は、メンタル面や体の症状など、わかりやすいところで見て取れることが多いですが、体の内部でも影響を与えています。
近年、栄養学の面からも「活性酸素」という言葉も聞かれると思います。
生活習慣病にもこの「活性酸素」が深く関係しているので、抗酸化作用のある野菜を摂りましょうと良く言われています。
「活性酸素」が体内で増えることで、細胞が傷つけられ、日々の細胞修復が追いつかなくなり、傷ついた細胞が増え続けると、さまざまな病気に繋がっていくと言われています。
そして過剰なストレスが、この活性酸素を増やしてしまうと言われています。
このことから、病気にならない体づくりの第一歩として、「ストレス対策」が重要と言えるのです。
ストレスが減ると心の状態が良くなり、脳が「快」の状態を認識し、人の体に備わっている免疫系、自律神経系、内分泌系(ホルモン)の機能が賦活(元の良い状態に戻る)していきます。
この3つの機能がバランスよく三角形を保っている時が、本来の病気をしていない調子の良い状態です。(恒常性といいます)
ストレスはこの恒常性を乱してしまうわけです。
前向きな気持ちを持つことの大切さ
昨日は母の付き添いで大きな病院へ行き、そこで園芸療法士として思うこともたくさんありました。
これから手術をされる方、手術された方がたくさん入院しておられましたが、入院や、手術という出来事は、人生の中で何度もないことで、ご本人にとっては、不安や心配で多大なストレスとなっていることでしょう。
常に今後の心配で心が落ち着かない状態でいることは、ストレスを感じているということなので、前項でも書いたとおり、良くないストレス反応を身体に出してしまうわけです。
病気を早く治したいのに、体に良くない影響は与えたくありません。
病院にいる患者さんには、このストレスをなるべく排除してあげることは、まずは心を軽くすることにも繋がるので、体にもいい影響が起こることでしょう。
前向きな気持ちで治療に向かうと、奇跡が起こったという話はよく聞くところでもあります。
病院にこそ元気の出る植物、庭が必要
昨日の病院の待合室の横に、少し植え込みがありましたが、全く手付かずのようでした。
庭があるのに、ほったらかしになっているというのは、病院あるあるです。
病院を建てる当初は、花壇や中庭を作り、患者さんやスタッフさんを癒そうと計画されて、植え込みを作られたと思いますが、さまざまな理由で庭の管理ができなくなり、次第にこのような寂しいことになってしまうということは病院や介護施設では多々あります。
スタッフさんが業務外で庭の管理をすることはほぼ不可能ですし、業者に依頼すると管理が楽という視点からパンジー、ビオラなどのほっといても咲くようなよくある植物の花壇にされがちです。
そもそも患者さんが庭に出してもらえるということも、なかなか難しいです。
ですが、少しでも室内から季節ごとの植物を眺められたりすることで、入院中に心が元気になったり、心配や不安が軽減し、ストレスを緩和することに繋げれたら、病気の回復が早くなるのではないかと思います。
当スクールに看護師さんの生徒さんが五人いらっしゃるのですが、皆さんこのことに賛同してくださいます。
というか、このような想いで園芸療法を学びにきてくださるのです。
「医療ではどうしようもできない心のケアが治療では必要です」と、長年現場を経験した看護師さんが言われるのですから間違いありません。
私は、今後、病院の庭がどんどん患者さんの回復を目的としたものに活用されていくことを望みます。
そのためにも私たち園芸療法を実践するものが、園芸療法ガーデンの必要性をしっかり発信していかなければなりません。
kotohogu gardenは園芸療法及び、園芸療法ガーデンの普及に努め、同じ意志で園芸療法を実践してくださる園芸療法コーディネーターを日本中に輩出していきます。
私自身も昨日、大きな病院へ行ったことで、園芸療法ガーデンを世に広めたいと思いました。
世の中には、園芸療法ガーデンが必要とされるところがたくさんあるように感じています。
まずは園芸療法ガーデンがもたらす価値を伝えていくことが園芸療法士としての責務です。
更に世の中の動きを見ながら進みます!
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