そのガーデンセラピー、自分のため？人のため？

当スクールのガーデンセラピーアドバイザー養成講座のお問い合わせが増えている。
それは、世にコロナウィルスが現れ、おうちでできる趣味活動として家庭菜園やガーデニングブームが再来し、その影響だと私は分析する。

人は元来、自分が楽しいと思うことや、実益に繋がること、体に良いことなど人に勧めたくなるし、それを使って人の役に立ちたいと思う生き物だ。

このように思われて当スクールのガーデンセラピーを習ってみたいとお問合せいただいているのなら、とても嬉しく思う。

ガーデンセラピーは植物を用いて人を癒すことが目的だ。
植える植物も、五感を震わせられる心身に良い影響を与える植物を選びたい。
植栽にも少し意味を持たせるので、自分の好きな植物を植えるデザイン重視の自宅庭の植栽とは少し違うかもしれない。

当スクールの只今開墾中のコトホグガーデンも見た目は少し地味かもしれない。
オンラインで生徒さんや、全国のガーデンセラピーに興味のある方に参考となる植物を植えようと思っているので、派手派手しいお庭ではないと思う。

それを踏まえ、最大限に素敵に見せれたらと思っている。

セラピーガーデンをつくる時は、常に対象者さんにベストなタイミングで楽しんでもらう事を意識し、作付けも考えなければいけない。

ここが趣味の庭と、人のためのガーデンの違いだ。
でも、私の経験上、家で自分だけが楽しむ庭というのは、なんとなくモチベーションが上がらないことが多かった。

それは、華やかに育ったものは人に見せたいし、収穫できたものは人に差し上げたい。
そして育て方やその植物の効用などを教えたいし、それを活用して健康的にいい効果があれば人に教えたくなる。

そんなことが仕事を持ちながら、趣味の庭ではできなかった。自分のことって二の次になるのでそういうことなんだろうなと思う。なのでこれからは存分に皆さんお役に立てればと楽しみでしょうがない。

コロナ禍でガーデニングに興味を持たれた方も、今少し時間が経ち、このように植物の癒しを人に伝えたいと気持ちが変化された方が増えてこられ、ガーデンセラピーを学んでみたいと思われているのではないかと思う。

希薄になってきた人間社会もまだまだ希望が持てるのではないかと嬉しくなる。

毎日テレビでニュースを見ると、人が人を殺めるニュースばかりだ。身内が身内を・・・というニュースも数日に１回はあるような気がする。
本当に人間はどうなってしまったのかと思う。

もう一度優しい気持ちを思い出してほしい。

是非、ガーデンセラピストに興味を持たれている方は、優しい気持ちを広めていっていただきたいと思う。

小さなことからだけど、地域に数人でもガーデンセラピストや園芸療法士を配置し、植物を楽しむ人が増えるきっかけを作っていきたいと思う。

全国のガーデンセラピストのネットワークを築けるよう、私も頑張りたいと思う。