ローゼル収穫・園芸療法が人に及ぼす3つの効用

だいぶん朝晩の気温も下がり、秋が近づいてきました。
秋といえば、植物の収穫時期を迎えたり、また新たな植物を育てる準備に入ったり、ガーデニングをしている方にとって、とても忙しい時期となります。

当スクールの園芸療法ガーデン「コトホグガーデン」では、ローゼル(ハイビスカスティーになる植物)が収穫期を迎えています。

このローゼルは種から育てたのですが、3株でこのような大きさになり、ティーになるガクの部分をたくさん収穫できることになりました。
ローゼルは花が咲くのが遅く、9月に入ってから咲き始めます。なかなか花が咲かないので、肥料が足りなかったのかなど心配になりますが、気温が少し下がってきた頃から、ちゃんと咲かせてくれました。

そして花が終わった後は、この実を収穫です。
たくさんあるので、収穫だけでもかなりの運動量です。
バランスを崩してコケないように、バランスを取り、体感を使って作業します。

収穫した実を、種とガクに分ける作業をし、そのままジャムや塩漬けにしたり、乾燥させてハイビスカスティーにします。

初めて飲む方は真っ赤な見た目と、酸っぱい味に驚かれることでしょう。
この真っ赤な色素はアントシアニンという強い抗酸化物質で、老化を防いでくれたり、眼精疲労に有効です。
酸っぱい味は、クエン酸やりんご酸で、疲労回復に有効です。

あとはカリウムも多量に含んでいるので、利尿作用があり、むくみの改善も期待できます。後は便秘解消や肌荒れ、美白効果もあり、さびない体づくりには最適です。

このハイビスカスティーは、ぜひ女性に飲んでいただきたいハーブティーです。
あの古代エジプトのクレオパトラも飲んでいたと言われており、美と健康のサプリメントのようなものだったそうです。

このローゼルも種1粒から、こんなにたくさんの活用法があり、身体にも恵みを与えてくれ、すごい植物だと改めて思います。
暑い中、水やりや周りの草引きなども大変でしたが、このように実がなり収穫できた時の喜びは、そんな大変な作業を一瞬で忘れさせてくれます。

本当に心と体が満たされていく感覚を覚えます。

収穫したたくさんのローゼルは、もちろん私だけでは消費しきれないので、お友達や生徒さんに差し上げたいと思います。

周りの方にも喜んでいただけると思うと今からワクワクします。

このように植物は、人々に生産物を分け与えてくれることはもちろん、人の心と身体を健やかに保つ効用があります。
そちらをご紹介します。

身体的効用

まず身体的に2つの効用があります。体にとって必要な栄養素を摂るということと、身体機能の維持や回復をはかることです。
私たちはハーブや野菜などを育てる際に、有機物をしっかり混ぜ込んで土壌づくりをします。そして、なるべく農薬を使わず収穫まで育てます。そうすることで、安心安全でなビタミン、ミネラルたっぷりのハーブや野菜がいただけます。自身はもちろん、家族や友人にもぜひ食べてもらいたいと思いますよね。
そして、この植物を育てる際にいろいろな作業動作があります。土をくわを使って耕すだけでも、全身の筋肉や関節を動かし作業します。このように、一連の園芸作業で運動不足を解消したり、運動機能の回復をはかったり、病気や怪我のリハビリとして行います。
人は歳を重ねるにつれて、使わない身体の機能は退化していきます。これが廃用症候群といわれるものです。興味のある植物活動で積極的に身体を動かし、いつまでも若々しく、動ける身体でいることが人生を楽しむ上でも大事になってきます。

また、身体を動かすことで脳にも良い刺激や血流がいき、認知機能の改善や、ストレスの軽減となります。

精神的効用

ハーブや植物を愛でることでリラックス効果や癒しにつながるのはご存知だと思います。さらに植物を育てる段階で、身体を動かして作業し、一生懸命お世話をして収穫に繋がった時の喜びや、達成感などは、何事にも変え難い喜びとなります。
そして、頑張った自分を自ら認め、自信も付き、自己肯定感の向上にも繋がります。この時に湧き上がった気持ちは、今後、いろいろな場面で底力となって自分を助けてくれるでしょう。
そして、その時に得た自信が、ストレスや不安が襲ってきても、それを受け止めて解決できる強い力に繋がっていきます。

社会的効用

植物を育てる行為自体は個人的なものですが、植物が人と人を繋ぐツールになることが多々あります。お庭で植物を世話していると、ご近所さんが来られて一緒に植物のお話で盛り上がったり、その時に収穫物を差し上げたりなど、交流が深まりますし、家族でお庭を楽しむなど、身近な人間関係の潤滑油として働いてくれます。
さらに植物活動が地域やコミュニティーなどにも広まることもあるでしょう。地域の景観を良くしようと花植えボランティアなども発足するかもしれませんし、市民の交流の場でも植物のワークショップなど行うことで、各家庭で植物楽しむ方も増え、また人々のコミュニケーションが広がっていくことでしょう。

このように植物は、一連の園芸作業を通じて、人にたくさんの楽しみや喜びを与えてくれます。
この作業を通じて得た喜びや楽しみを心と体の栄養とし、人々を元気づけることが園芸療法と言えるでしょう。

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当スクールは10月18日に、実際に園芸療法ガーデンで実習しながら学べる、園芸療法スクールを開校いたします。
詳細はガーデンの進行状況を見ながら少しずつ告知させていただきます(^ ^)

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投稿者プロフィール

西野 清子
西野 清子ハーブ&ガーデンセラピーhanatrip 代表
これまでの経験をフルに生かして、
子育て世代の女性を応援します!!