今日は、広島市が行っている「花と緑の広島づくりコーディネーター養成講座」に参加するために広島市佐伯区にある植物園に行きました。
朝9時からから午後4時くらいまでの1日みっちり講義を受けます。
園芸療法士の私がこの講座を受けようと思ったきっかけは、広島市の平和大通り脇の長い植栽部分をもっと素敵なものにしたいという思いから、この花と緑の広島づくりコーディネーターになっておけば、そのような機会が巡ってくるかなと思ったからです。
現在はあまりにも地味なので、もっと観光地らしく華やかにすることに貢献できたら嬉しいなと思っていました。ですが市の方からは広島の歴史的背景から、華やかすぎる花壇を作ることは難しいとのことでした。(鎮魂という意味だそうです)
広島市では、「花と緑のあふれる美しいまち ひろしま」の実現に向けて、全市的に花と緑のまちづくりに取り組んでいます。
その一環として、花と緑のまちづくりを進めていくため、活動してくれるコーディネーターを輩出していこうという計画で行われている講座です。
↓今日の講座風景です。
今日は全三回の最終日でした。
一、二回目は、主に園芸福祉を学び、今日の最終回では植物園で「たね団子作り」の実習と、実際にお客様を迎えてたね団子ワークショップを行いました。
↓お天気が悪い中、9名の方が参加されました。スタッフの方が多かったですが楽しい時間となりました。
今日のブログは、たね団子作りのレポートではなく、たね団子作りのワークショップを通して、園芸療法と園芸福祉の違いを述べてみたいと思います。
目次
園芸療法と園芸福祉の違いは?
まず、一般に言われている園芸療法とは、園芸の一連の作業を通して、心身の状態を整え、機能回復させることを目的とする療法です。
日本では「リハビリ」という位置で、病院や高齢者施設で行われています。
園芸作業は、体を動かしたり、人との触れ合いや五感が刺激されるなど、人が日常で必要とする動作や行動、生理作用などを促してくれます。
それにより、心と体が元の良い状態に戻っていくことを狙います。
そこにはっきりしたエビデンスというものはありませんが、皆さんも経験がある通り、植物に触れることで、人間の本能や、感情、自然治癒力など、本来備え持っている能力が呼び起こされます。
このような効果を期待し、園芸活動を行います。
そしてもう一方の園芸福祉は、もう少しライトな考え方のものです。
園芸療法と活動的には同じですが、目的としては人と人のコミュニケーションを図ったり、そのような場所作りをするというものです。
植物活動を通して、日々の生活の豊かさにつながり、明るい社会に貢献できるといったところでしょうか。
この二つをもっとわかりやすく言えば、園芸療法は「心と体の機能回復を図るリハビリ的なもの」、園芸福祉は「人と人のコミュニケーションを生む、レクリエーション的なもの」と言えるでしょう。
今回の広島市の花と緑の広島作りコーディネーター養成講座は、この園芸福祉の要素が強かったです。
たね団子作りを園芸療法にしてみると
今日のたね団子作りは園芸福祉のコミュニケーションを図るという目的が近かったかなと思います。
たね団子の作り方を学び、それを持ち帰り、家に植えて楽しむことがゴールで、この場では、たね団子を作るというところを目指していました。
スタッフも、手順通りに行うことや、作り方を教えることに必死だったかなと思います。
でもそれは、スタッフの皆さんも今回初めて園芸福祉を勉強された訳ですから、しょうがありません。でも皆さん一生懸命伝えようと頑張っておられました( ◠‿◠ )
たね団子作りの作業工程としては、土を混ぜる、丸める、種を付ける、鉢に植える、のすぐできる簡単なものでした。作業時間は15分くらいだったように思います。
園芸福祉だとこれで成立すると思います。
しかし、このたね団子作りを園芸療法として行うのでしたら、もっと療法として意識する点があります。それは以下の6つです。
①作業工程を増やす。
②できるだけ参加者にお話をしていただく
③参加者のニーズを把握し、援助方法を考える(寄り添った援助)
④五感を刺激することを意識したプログラムにする
⑤「教える」「指導」ということはしない。
⑥安全対策を怠らない。
です。
ではこの5つの意識する点は、長くなりますので2回に分けたいと思います。
明日、Part2として詳しく説明していきます。
プロセスを楽しむことが機能回復のきっかけとなる
今日のブログでは、園芸療法と園芸福祉の違いをご説明しました。
楽しいレクリエーションとしてはたね団子作りはとてもいいプログラムだと思います。
実際、今日のお客様も楽しまれていました(^ ^)
明るい気持ちのなって帰っていただけたのが良かったと思います。
この明るい気持ちになることが大事ですよね。
そして、ストレスも軽減され、心と体の調子も整います。
そこから病気を防ぐことができ、健康的な日々が送れ、人生が豊かになることに繋がるのです。
それには植物に触れていただき、その園芸作業を楽しむことで心が動きます。
心が動けば、自ずと体も動きます。その小さな変化の積み重ねが、機能回復となっていくのです。
その援助をすることが園芸療法士、園芸療法コーディネーターなのです。
今回の広島市の講座は、また園芸療法に確信が持てることにつながりました。
明日も是非Part2をご覧くださいね!
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